〜NHK100分de日本人論〜のメモ
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折口 信夫
民俗学者、柳田邦男の弟子。同性愛者。コカイン愛用者。若い頃の恋人が若くして死んだ経験も影響がある。民俗学者としての日本の美感への造形の深さ、コカインによるドラッギーでシャーマン的な対象への没頭、同性愛者そして若いころの恋人が早くなくなった経験、これらが混じりあって死者の書を形成している。
ざっくりあらすじ
天皇家で実力もある主人公が政略で処刑される最後の日に見た少女への「最後の恋」と、少女の「最初の恋」。
登場人物
大津皇子(おおつのみこ)、663年生まれ
飛鳥時代。天武天皇の息子。国政を執行する有力者であったため、権力争いで兄弟から謀反の意ありとされ処刑される。その場で「耳面刀自」(みみのとじ、女性)を見て一目惚れ。その後、彼女の三代後の子孫「中将姫」の前に霊として現れる。
「耳面刀自」(みみのとじ)
藤原鎌足の「娘」。藤原鎌足とは大化の改新を行った人。
中将姫
「耳面刀自」(みみのとじ)の三代後の子孫。
ざっくり大化の改新
藤原鎌足と天智天皇で協力して大化の改新→強大な政治力を誇った蘇我氏を滅ぼし、天皇中心の中央集権国家を進める。
645(大化1)年に始められた政治改革のこと。中大兄皇子や中臣(藤原)鎌足らが中心となっておしすすめた。
〔蘇我氏を打倒〕 聖徳太子の死後,蘇我氏が勢力を強め,太子の子の山背大兄王とその一族をほろぼすなど,天皇家をしのぐほどの力をもつようになった。中大兄皇子(のちの天智天皇*)や中臣鎌足*らは,中国(隋や唐)で政治や文化を学んで帰国した留学生とともに,天皇を中心とする中央集権国家の建設をめざし,645(大化1)年に蘇我氏をたおし,政治の改革に着手した。
〔改新の基本方針〕 改革の目的は翌年だされた詔に示され,
(1)公地・公民(豪族が私有していた土地・人民を国家が直接支配する),
(2)班田収授法(戸籍をつくり,公地を公民に分けあたえ,死ぬと国に返させる),
(3)国郡制度(全国を国と郡に分ける),
(4)租・調・庸の税制(公民に税や労役を負担させる)などを定めた。この改新の詔は,のちの律令国家の出発点をなすものであったが,これが実現するには,なお数十年の年月を必要とした。